1月312012

止めるべきは再稼働か、新設か

原子力発電所の問題で世間が盛り上がっている。
僕も学生に、原発をどう思うかとよく聞かれる。
最近僕は返事を少し躊躇してしまう。
学者として責任ある回答ができないということもあるのだけれど、今、何かを言えるタイミングなのかも分からない。

でも、あまりにもあちこちで聞かれるので、そのときに中途半端な答えをして誤解を招くよりは、ここにきちんとまとめて書いておいた方がいいかなと感じるので、簡単に僕の今感じていることを書いておく。

原子力発電所はもしかしたら技術的に未熟なのかもしれない。
もしかすると、今の最新技術は、あるいは将来的にはもっと安全なものになるかもしれないという思いが捨てきれないからだ。
そして、放射性廃棄物の処理問題に関する合意がきっちりとできたとき、僕は原発容認と言うかもしれない。

現時点では、「廃棄物処理方法の確定していない技術を導入することは間違いだった」といつも答えている。
そして、電力会社については、リスクコミュニケーションを行ったツケが、今回ってきているのだとも言っている。

しかし、今の再稼働反対の流れには少し疑問を感じる。
多くの人は「今初めて気づいた」とか「政府にだまされていた」と言うけれど、ほんとうにそうなのだろうか。
僕も含めて、多くの人がずっと原発をやめようよと言い続けてきた。
でもそれに対する反応は非常に小さなものだった。

今、福島原発の事故を目の当たりにして、人々はほんとうに原発のリスクを理解して行動しているのだろうか。
今まで無視していた現実を突きつけられて、闇雲に走り出したのではないだろうか。

僕は今、再稼働に徹底的に反対することは、原発の強行再稼働を招きかねないと思うし、そうなると世の中にはあきらめムードが広がり、2年ぐらいのうちに、この反原発ブームは沈静化するのではないかと思う。
いまやるべきことは、これ以上の新設に反対すること、(よろよろながらも)着々と進む六カ所の稼働を止める流れを作ることだ。
その流れの中で、老朽化した原発をきっちりと引退させていくこと、廃棄物処理の問題に決着をつけることをやっていかなければならない。

 

1月202012

聴衆1000人の前で講演してきました

20日は大阪市主催のイベントで講演してきました。
聴衆が千人くらいこられていました。
テーマはオフィス古紙のリサイクル。

古紙リサイクルは最終的には持続可能性の実現のためにあるのだ、目の前のリサイクルにとらわれすぎて目的を失ってはいけない、と話してきました。

その後のパネルディスカッションではNPO木野環境の丸谷一耕氏と関西のリサイクル業界で知らぬものがいないという山上春美氏の話がありました。

丸谷氏の話もよかったですが、山上氏の話はこの業界で半世紀やってきた方の話だけにおもしろかったです。
もっと詳しく聞きたかったですが、時間切れで、それ以上は聞けませんでした。
またチャンスがあるといいんですが、なかなかお会いできない方なんだろうなと思うと、やっぱりもったいない感じ。

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1月042012

学生はなぜレポートが書けないのか?

みなさま、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
毎年、さまざまなことがありますが、今年はどんな年になりますでしょうか。
僕は本厄。
なんだか不安もありますが、体調に気をつけて、初心に返り研究に励むつもりです。

さてさて、今年の仕事は4年生の卒論の最終チェックと3,4年生対象の環境経済学のレポート採点です。
卒論のことはまあよいとして、レポートの課題は、「環境問題に関する市場の失敗の事例をあげて解説せよ」でした。

が、環境問題のことばっかり書いている人がけっこういます。市場の失敗の説明や事例へのあてはめをするよう、補足で指示しているのにもかかわらずです。
こういう人にどうやって点をあげたらいいのか、悩んでしまいます。

「今、自分がなにを求められているか」をしっかり考えない人が多いですね。
内容は講義のレポートと言うだけあって、あまり目を引くものがないだけに、最低限の用件を満たしていれば加点するようにしているのですが、こういう人、どうやって加点してあげればいいのでしょうか。

なんでこういうことになるのかなあって考えると、一つには経済学部の教育に原因があるのかもしれないと思います。
経済学部の教育は、経済学の理論というか、経済の仕組みに関する教育はいっしょうけんめいやるのですが、それを現実に当てはめるにはどうすればいいのか?という方法論の解説はほとんどありません。

僕が勉強した法学部では、「要件効果」(説といったかな?)という言葉を一年生でたたき込まれていました。これは、僕自身の解釈で説明すると「ある理論が効果を発揮するために、一定の要件を満たす必要がある」というものです。
つまり、理論を現実に適用するために、理論から「要件」を抽出し、その要件が現実に当てはまっているか、一つ一つチェックしていくのです。
要件を満たしていることが分かれば、その現実の問題には理論が適用できて、理論が想定する結果(効果)も期待できるということです。

これに相当するものを経済学部の学生は、習っていないのかもしれません。
だから、事例の紹介をしながら、「市場の失敗」の話に行きたくて、どうやってつなげればいいのか分からなくて、結局は事例の紹介で終わってしまうという結果になります。
僕のレポートは、1.事例の紹介、2.理論の解説、3.あてはめと執筆順序を提示しているのですが、3がきちんと書けない人が多いです。
それもこれも、このあてはめの重要性が伝わってないからなのでしょう。

レポートの採点をしていると、毎年いらいらしてしまいますが、考えてみれば、この辺りの訓練ができていないのだから、しょうがないのかもしれません。
どうやったら、理論のあてはめができるようになるのかなあと、新年早々悩んでしまいます。

12月202011

モデル的な生活像

以前から書きたいなと思っていたことに、政府の目標のことがある。
政府って景気対策ばっかりやっている気がするけれど、いままで景気対策をしていない時期って、戦後あるのだろうか?
いったいどこまで経済成長すれば、景気対策をやめるんだろう。

景気対策というのは、景気がよくなれば返す借金のようなもの。
それをずっと続けていれば、国の借金が膨大になるのは当たり前のことだ。

そろそろここらで、日本の経済ってだいたいこんなものだから、この収入の範囲で国民が安心して生活できるように考えなければならないんじゃないかな。
そのうえで、思うのは、政府って、国民がだいたいこのぐらいの年収なら安心して暮らせるよってモデル像を提示しなければならないんじゃないかな。

本来その役目は公務員にあったはず。
なのにいつしか、公務員というのは地方では一番収入の高い仕事の一つになってしまった。
国民みんながそれだけの年収を得ることができるようになると政府が考えているようには思えない。
公務員の給与は、各地域の生活の一つの現実的なモデル像であるべきで、ある意味、「最低限、これぐらいあれば暮らせる」というものであってよいと思う。

ちなみに、僕の知り合いには官僚も地方公務員も多い。
彼らはほんとうに夜遅くまで国や地域のことを思ってがんばっている。
そういう人には、本給以外の手当をしっかり支払うことで報いる必要がある。
今のように、誰も彼もが同じように高給とりだと、公務員批判はやまないだろう。
批判はいいけれど、それによって、ほんとうにやる気がある公務員のやる気が失われてしまえば、公務員に高給を払っている以上の損失が国に訪れる。

今は誰にどのぐらいの給料を出すことがよいのか、そういう議論をしなければならないと思う。
いつまで右肩上がりの幻想を夢見ているんだろう。
再分配政策は、もうやらなければ行けない段階にある。
「もう少し成長してから」といういいわけが使える段階はとっくに過ぎていると思う。

そして、それとは別に、適正な経済成長率を下回ったときには景気対策を実施して、上回ったときはその借金を返済するという仕組みを政府に導入しなければならない。

12月172011

政治の安定

日経新聞に、小沢さんが来年の衆院選挙は野田首相ではないかもしれないと発言したという記事があった。
なんだかこういうのを読むとうんざりする。
自民党も、政権をおりて以来、政権(内閣)を打倒することが中心的な目的になっている。
民主党はいつもごたごた。

僕たち国民は首相や大臣を選べない。
代わりに国会議員に選んでもらうことをお願いしている。
これが議院内閣制だ。

なのに、僕たちが選んだ国会議員はいつも内閣を打倒しようとばっかりしている。
これって、実はとてもおかしなことではないか。
一度選んだ首相なら、いさぎよくその内閣のもとで、政策論争をきっちりとやるのが大切なことだ。
民主党の非主流派、自民党、いずれも自分たちが首相を出せないのは国民の支持がないからだということを理解して、政治をやってもらいたい。

今のままでは、仮に自民党が政権を奪還しても、以前と同じように首相がマスコミに徹底にいじめられるという構図は変わらないだろう。
国民は足の引っ張り合いをさせるために、(そして一部の人に利益誘導するために)国会議員を選んでいるのではない。

自分たちの選ぶ首相がそんなに嫌なら大統領制にして、僕たちに首相を選ばせてもらいたい。

12月072011

講演記録が発行されました

今年の1月に大阪の八尾市で開催された環山楼市民塾二〇一〇の講演録が発行されました。

この講座は全六回で月に一回講演会が開催されていました。

僕以外には、近畿大学の本間正明教授や藤本和貴夫大阪経済法科大学学長をはじめとして、昭和一桁から二〇年代前半生まれのそうそうたるメンバーです。
その中になぜ僕が?と思うんですけど、いろいろな縁があって、こんなことになってしまいました。

さてその講演録、今日届いたばかりなのでまだ中身を見ていないのですが、僕自身の講演部分は、今の僕の問題意識を話しています。
なので、僕に講演を依頼したいと思ってくださる方や、遠くて講演が聴けないという方は、これを読んでくださるといいんじゃないかな。
書店でも売ってるとは思うんですが、どうなんでしょうね。
いちおうISBNはついてるみたい。

環山楼市民塾運営実行委員会『未来を発信する八尾 環山楼市民塾二〇一〇 平成二十一年度講座記録集』大阪経済法科大学出版部、2011年

僕の部分の目次はこんな感じ。

第四章 地域の環境政策を考える

  1. はじめに
  2. 環境問題の難しさ
  3. 環境問題の原因
  4. 環境と経済の両立
  5. 未来の世代とのつながりを考える
  6. 暮らしに精神性を取り戻す
  7. 公益性の経済学
  8. 資本とサービス
  9. 地域を育てる活動を

この本のいいところは、各章の最後に、講演を聴いてくださった方の感想も載っていることです。
感想を読むと、どんな雰囲気の講座だったのかが少しは伝える気がします。

僕の講演に対する感想でやっぱり、「具体的な政策提言が欲しかった」と言うのがありました。
僕は講演では具体的な政策を提案することはしません。
それはまた別にお金をもらって・・・(笑)

いや、そうじゃなくて、政策って僕が提言するものじゃないと思ってます。
政策は地域の人が考えるべきもの。
題材やおもしろい政策が生まれるための土壌づくりに関する提案やお手伝いはしますが、具体的に「これをやったらどうか」というものは講演ではしないし、するべきじゃないと思ってます。

心の中には、提案したいこといっぱいありますけど、行政職員も含めた地元の人もほんとうにいろいろ考えて取り組んでいると思います。
それを踏まえずに、一方的に提言するのはよくないし、意味がありません。
みんなで政策は考えるべきです。
そこに僕も混ぜてくれたらうれしいです。

11月172011

国会議事堂前の公園

森林関係の勉強をしに、林野庁にきています
ちょっと昼休みがあったので国会議事堂を見にきました
相方が東京にいた三年間では不思議に一度も来なかったなあ

議事堂前には道路を挟んで大きな公園があります
東京ってほんと緑が多いですね

大阪も成長戦略の前に緑戦略を作ったらどうかなあ
そうしたら雇用も生まれるよ

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11月072011

情報整理術:Google ReaderからEvernoteに登録する

インターネットの情報の入り口として、Google Readerを使って、RSSを読むようにしています。
で、これいいなあと思ったら、Evernoteに登録するようにしています。
ただ、RSSというのは、冒頭部分しか書いていないことが多くて、中身を読もうと思うと、クリックしてリンク先に飛ぶ必要があります。

これがけっこうめんどうで、ぼくがやりたいのは、とりあえずRSSにざっと目を通して、必要だと思ったら後で詳しく読むという感じです。
なので、いちいちリンク先に飛ぶ作業が介在すると、とたんに集中力が切れてしまいます。

Google Readerで詳しくよみたいなとか保存しておきたいなという記事をクリックしておくと、しばらく経ったらEvernoteに登録されているような機能が欲しいのです。
こういう用途では、Instapaperを使って「後で読む」ようにしておくということもできるのですが、こちらも、記事ごとにリンク先に接続しなければなりません。
(iPhoneとかのクライアントなら、リンク先をまとめて読み込んでおいてくれます)

ネットを探したところ、以前のGoogle Readerで使える方法はあったのですが、最新のReaderで使える方法がありませんでした。
ついでに、既存のノートブックやタグも指定できるようにしておきました。

しょうがないので、半日かけて作ってみました。
こちらに公開
しておきました。
(使い方はこちら。)

Mac使っている人なら、ちょっと設定すれば使えると思います。
ネットのサーバを借りていて、cronが使える人も大丈夫でしょう。

それ以外の人は・・・どうしましょう。
僕のサーバを貸してもいいですけど、サポートまではさすがにできないですしねえ。。。
誰かがこれをWebサービス化してくれればいいんですけど。
そんなに難しくはないから、誰か近いうちにやってくれるかもしれませんね。

 

11月072011

巡りめぐる生活 家庭ででたゴミをエネルギーとして再利用できる家具(写真ギャラリーあり) : ギズモード・ジャパン

家庭で出たごみをエネルギーとして利用するというのは、なかなかいいアイデアですよね。
最近考えるに、各家庭に小型の炉が一つあれば、いろんなことができそうです。
少なくとも、お湯を沸かせば調理・給湯・暖房などに使えますし、その蒸気を利用して発電だってできます。

問題はガスと固形物を一緒に燃やすことができる炉ができるかどうかというところかなあ。
焼却炉の設計って意外と難しいらしいですね。

生ごみなんかは、たい肥化してもいいですし、紙ごみはリサイクルに回せばさらにいいですね。

巡りめぐる生活 家庭ででたゴミをエネルギーとして再利用できる家具(写真ギャラリーあり) : ギズモード・ジャパン.

10月292011

次世代バイオ燃料:藻類に期待、日本も産油国に? – 毎日jp(毎日新聞)

藻類から燃料を作る技術、10年以内に、1リットル100円以下にして、他の燃料と競合できるようにするのだそうです。

なんだかすごいですね。
藻類による燃料の製造は夢の技術かと思っていたのですが、予想以上に速いスピードで研究が進んでいます。
この技術でガソリンも作れるならば(作れるよね?)、電気自動車よりも、マツダのSkyActiveなどの高効率なガソリン車の方が将来性があるのかもしれない。

これが培養槽から逃げ出したら、その辺の水路が油まみれになるのかなあ。。。

次世代バイオ燃料:藻類に期待、日本も産油国に? – 毎日jp(毎日新聞).