今、社会的に重要なこと2018年版

もう少ししたら、2018年の10大ニュースが出てくる時期だ。
それに便乗して同じことをしてもつまらないので、今、大切だと思う問題をまとめておく。10大ニュースならぬ、10大問題。順位は今のところ適当。

毎年、一年間の動きを整理して行くとおもしろそうだ。

10大イッシュー2018

貧困の問題。格差が拡大している。

格差は産業革命・明治維新後、縮小傾向にあった。
その傾向が近年、少なくとも弱まっていると言われている。
格差を縮小させる力よりも、格差を拡大・固定化する力が上回ってきているのかもしれない。

格差が縮小せずに固定化すると、下の階層に生まれ育った人が夢を持てなくなる。
将来に期待せず、生きられるように生きるというのも1つはありかもしれない。でも、なんとなく寂しい。

経済学・政治学的には、若い人が夢を持てなくなるのは、社会の活力を奪うことだと言われている。
だから、「若者よ夢を持て」という人もいるけど、それは違う。
夢を持てる社会だったら、放っておいてもみんな夢を見る。
夢を見ることができない社会だから、夢を見なくなった。

自然な流れとして、格差は縮小するものなのか、拡大するものなのか。あるいは、階層間の移動は流動的なものなのか、固定化するものなのか。
格差の拡大・固定化が自然な流れなのだとすれば、よほど慎重に政策を作らないと、めざす社会は作れない。
これは誰かが取り組むべき問題だ。

地方の疲弊。

経済が大都市中心になっていっている。
地方はどうなってしまうのか。

若者も企業もみんな都市に行ってしまう。限られたチャンスが都市に集中してしまっている。
地方は過去の蓄積に生きる。
蓄積がなくなった地方から、衰退していく。

そんなの寂しい。

けれども、より大きな都市に人や経済が吸い寄せられるのは、しょうがないことだ。それを逆転させることは、簡単ではない。
政府が国の形のグランドデザインをきちんと描いて、そのとおりに実行することが大切だ。

環境問題

環境問題は基本的に技術と政策が解決すると思う。しかし、その技術に投資する意思決定をするのは人々。
人々の社会への関心が薄れているのだとしたら問題。

人々は環境問題に「慣れて」しまっていると思う。

国の財政

日本の財政だけではなく、現代の国家の多くは財政赤字に苦しんでいる。
これをどうすればいいのか。

(僕を含めた)経済学者は安易に増税を口にするが、無駄遣いをなくさない限り赤字はなくならない。
インフレが借金を縮小し・帳消しにするとは言うものの、そんな世の中が来るというのがちょっと考えにくい。

エネルギーと気候変動

化石燃料の枯渇と気候変動への対策で化石燃料が使えなくなる。
代替エネルギーは社会を支えることができるのか。

少し前までは、化石燃料の枯渇が問題だったが、今はそうでもない。
気候変動への影響を考えると、あるのに使うべきではないとの認識が広がっている。
安価で入手しやすいエネルギーが目の前にあるにもかかわらず、別の手段を探せというのは、自然に反する。
国際社会は、それを成し遂げることができるのか。

グローバル化と差別

人々の差別意識はなくならないのか。

平和

いつでもどこかで戦争が起きている。

社会の分断

SNSの利用などで、社会がセグメント化されていく。

AIやロボット

人の暮らしはどうなるのか。

多くの人が労働に生きがいを感じているのが現代。
AIやロボットが仕事を奪うと、生きがいを何に求めればよいのだろうか。

トマス・モアのユートピアでは、労働の必要がなくなった人々は芸術・創作に楽しみを求めた。
そのような社会が来るのだろうか。

学校の存在意義

通信教育で十分な時代。学校に行く意味はどこにあるのか。

教育とは何かが問われる時代。

まとめ

いろいろあるなかで、10個だけあげてみた。これらを長期・短期の視点から分けていくことで、これから考えるべきことがわかるかも?

基本的に、政策というのはマクロ的・長期的視点でまず考えるものだ。それをまず分類したうえで、「間に合わない」ものごとを個別に解決していく。それがなければ、いつまでたっても場当たり的な対策を取らざるを得ない。